登山を始めたばかりだと「前回より早く登ろう!」「〇時間以内に登頂しよう!」とつい目標時間を意識してしまいます。でも、初心者にとってタイムを気にしすぎることはリスクにつながることも。今回は、登山初心者が目標時間を気にしなくていい理由と、安全に楽しむためのコツを、私自身の体験談を交えて詳しくお話しします。
1.運動不足解消で始めた登山。でも最初から無理は禁物
私が登山を始めたきっかけは、完全に運動不足の解消でした。普段はデスクワーク中心で、運動といえば週に1回の散歩くらい。そんな生活からいきなり山登りを始めたので、最初は思った以上にキツかったです。
「前回より早く登りたい!」とついタイムを意識しましたが、これが大きな間違い。濡れた階段で滑りそうになったり、登山後の帰り道ではバテバテで足を引きずるように帰宅したこともあります。準備運動やストレッチの重要性を、体験を通じて痛感しました。
2. 無理なペースはケガのもと

無理にペースを上げることで起こりやすいのは次のようなことです。
- 体力の急激な消耗
- 水分補給や休憩を忘れがち
- 注意力が低下し、転倒やケガのリスクが増える
登山中、息が切れて足が重くなるとつい立ち止まりたくなります。でも、周りの目が気になって無理に歩き出すと、足がもつれたり、岩場でバランスを崩しそうになったり…。一度ペースが崩れると、気持ちの余裕までなくなるんですよね。
疲れを感じたら、迷わず休憩を取りましょう。
こまめな休憩は体力を回復させるだけでなく、呼吸や心拍を整えて集中力を取り戻す時間にもなります。休憩を「負け」だと思わず、登山の大切な一部と考えてください。
登山は競争ではなく、自然の中で体を動かすことを楽しむ時間。急ぐ必要はありません。
3.急がなくても自然とペースは上がる
特に下山は体力の消耗を感じにくく、ついスピードが出がちです。でも焦るとケガのリスクはぐっと高まります。私自身、何度か階段で滑りそうになったことがありますし、2024年11月には手稲山の下山中に膝を痛め歩行困難になった経験があります。
(参考記事:登山中の膝痛対策)
繰り返し登ることで体は成長する
登山を繰り返すと心肺機能や筋力が少しずつ鍛えられ、登山の動きに体が慣れてきます。
さらにうれしいのは、体重が減って体が軽くなり、足腰への負担が減ることです。私も登山を続けるうちに体が引き締まり、以前よりラクに登れるようになりました。
また、登山道の地形や自分の弱点がわかるようになるので、効率的な歩き方が自然と身につき、無理をしなくてもペースが上がっていきます。
4.下山の注意点|最後まで気を抜かない
登山のゴールが見えると、「もう安心」と気が緩みがちです。でも実は、下山こそケガのリスクが高い場面です。
下山でケガをしやすい理由
- スピードが出やすい
登りで溜まった疲れを感じにくく、無意識に歩幅が大きくなりスピードが出がちです。 - 足元が見えにくい
下りはつま先側に体重がかかり、足元の小石や段差、木の根に気づきにくくなります。 - 膝や太ももに負担が集中する
登りは心肺、下りは筋肉と関節に負担がかかるため、疲労で踏ん張りがきかなくなりやすいです。 - 集中力が切れやすい
「もう終わりだ」という油断と達成感で集中力が落ち、転倒や足をひねる原因になります。
私も過去に、下山中に濡れた岩場で足を滑らせそうになったことがありますし、2024年11月には手稲山の下山中に膝を痛め歩行困難になる経験をしました。
下山の安全対策
- 足元をよく見て一歩一歩慎重に進む
- 疲れたら迷わず立ち止まって休憩する
- 岩場や段差ではスティックや手すりを活用する
- 無理に人のペースに合わせず、自分のペースを守る
下山こそ「急がば回れ」。最後まで気を抜かず、ゴールまで安全第一で歩きましょう。
5.登山の本当の目的を楽しもう

登山の魅力は、体力向上、自然とのふれあい、非日常感、そして達成感です。でも、目標時間にとらわれすぎると、かえって楽しさが半減してしまいます。
初心者が心がけたいこと
- 登山の回数を増やして慣れる
- 無理のない範囲で続ける
- 自然をじっくり楽しむ
「続けること」が体力アップと習慣化のコツ。無理してタイムを縮めるより、「楽しい!」という気持ちを積み重ねる方が、結果的に長続きします。
6.まとめ|あなたのペースで一歩ずつ
登山初心者は、目標時間を設定しなくても大丈夫。むしろその方が安全で、長く楽しめます。
- タイムより体力温存を優先する
- 水分補給・休憩をしっかり取る
- 急がず繰り返し登ることで、自然と体力がついてくる
あなたのペースで大丈夫。焦らず一歩ずつ、登山の楽しさを味わってくださいね。自然の中で心も体もリフレッシュして、自分らしい山時間を過ごしましょう!
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