「登山に行ってみたいけど、初心者だから迷惑をかけないか心配…」
そんなふうに感じている方、とても多いんです。
でも安心してください。
ほんの少しマナーや注意点を知っておくだけで、気持ちよく山を楽しむことができます。
この記事では、初心者の方が「迷惑と思われないために気をつけたいこと」を、実体験を交えながらやさしくご紹介します!
初心者が“迷惑”と思われがちなシーンって?
登山では、知らないうちに周りの人に迷惑をかけてしまうケースもあります。
でもこれは、初心者に限らず誰でも起こりうること。
ここでは、特によくある「迷惑と思われがちな行動」をまとめました。
1. あいさつをしない・無視してしまう
山では、すれ違う人と軽くあいさつをするのが習慣です。
「こんにちは〜」と声をかけるだけで、山の雰囲気がぐっと和らぎます。
最初は本当にあいさつした方がいいのかな?って不安があったけど、実際にはほとんどの人があいさつしていて驚きました。
たまに無視されることもあるけど、気にせず「こんにちは〜」と自分から声をかけるようにしています。
2. 狭い登山道のど真ん中で立ち止まる
写真を撮ったり、水を飲んだりするときに、つい道の真ん中で止まってしまいがち。
でも、後ろから人が来ているときは、道の端に寄って休憩するのが基本です。
3. 大声で話す・音楽を流す
山の中は静かで自然の音を楽しむ場所。
大声での会話やスピーカーからの音楽は、思った以上に響いてしまいます。
もちろん、友人とおしゃべりしながら登るのも登山の楽しみのひとつ。
でも中には、「静かな自然を味わいたい」と思って登っている人もいます。
登山って、人によって目的が本当にさまざまだなと思います。
静かに自然を感じたい人もいれば、トレランでトレーニングしてる人、友人と楽しくおしゃべりしながら登っている人も。
だからこそ、自分と違う登山スタイルの人を尊重する気持ちがとても大事だなと感じています。
4. ゴミを放置する・トイレマナーが悪い
これは登山者としての基本中の基本。
ゴミは必ず持ち帰る、携帯トイレを使うなど、自然を守る行動を心がけましょう。
最初は携帯トイレに抵抗があったけど、実際に使ってみたらすごく便利で安心できました。
5. ペースが遅いのに譲らない
登山道では登りが優先というルールはありますが、後ろから速いペースの人が来たら、無理のないところで道を譲るのがマナー。
自分が初心者だったころ、後ろから人が来るとすごくプレッシャーを感じて、つい無理してペースを上げちゃってたんです。
でもそのせいで疲れてしまったり、足元があやしくなったり…。
今思えば、焦らず立ち止まって道を開ける方が安全だし、相手にも親切だったなって気づきました。
登山道の譲り合いマナー、実は「登り優先=絶対」ではない?

登山では「登り優先」が基本ルールとされていますが、これは安全と体力を考慮した原則です。
ただし、こんなケースでは「下りを優先」した方が自然な場面もあります。
- 登りの人が明らかに疲れていて立ち止まっている
- 下りの人が安全な場所にいて、そこを動くのが危険
- 渋滞している場合は交互に通す
ひどく疲れている人を“優先”させて無理に登らせるのは、逆にその人の負担になりますよね。
それより、状況を見て自然な流れでお互いに譲り合えるのが理想だと思います。
そして、道を譲るときは基本的に**「山側(斜面側)」に立ち止まるのが安全。
ただし無理に山側に寄ると危険な場合は、「安全な場所を選ぶ」ことが最優先**です。
状況 | 優先される側 | 理由・ポイント | 備考 |
---|---|---|---|
基本のルール | 登りの人 | 登りは体力的・視界的にきついため | 下りの人が道を譲るのが基本マナー |
登りの人が疲れて立ち止まっている | 下りの人 | 無理に登らせると危険&非効率 | 下りの人がスムーズに先に通る |
狭い道や危険な場所(崖沿い等) | 安全な場所にいる人が譲る | 無理に動くと滑落などのリスク | 状況判断が大切 |
下りの人が広い場所にいる | 下りの人をそのまま待機させる | むやみに動かさない方が安全 | 登りがスムーズに通過 |
渋滞気味(グループ同士のすれ違い) | 状況に応じて交互に通す | 一方だけを通すとストレスや混乱に | リーダーが声掛けできると◎ |
道を譲るとき | 譲る側が**山側(斜面側)**へ | 谷側は滑落の危険があるため | 足元が安定していればOK |
「マナー」は思いやりがあってこそ
中には「登り優先なんだからどいてよ」とマナーを押しつけるような雰囲気を出してしまう人も稀にいます。
でもそれでは本末転倒。
マナーは「自分を通すための言い訳」ではなく、お互いが気持ちよく山を楽しむためのものだと思っています。
自然のものは持ち帰らない
山の草花や枝、つい記念に持ち帰りたくなることもあるかもしれませんが、それはNG。
自分も、登山を始めたころは「登った記念に何か持ち帰れたらな」って考えてしまったことがありました。
でも、花や枝をひとつ取ることが、自然にとっては大きなダメージになることもあると知ってからは、写真に残すだけにしています。
自然はそのままにしておくことで、次の登山者にも美しさが受け継がれます。
登山口でのマナーも大切に
自分がよく行く山では、登山道入口の近くに駐車場があるんですが、たまに「駐車禁止」の場所に無理やり車を止めている人がいて、ちょっと残念な気持ちになります。
もちろん、せっかく来たのに車を止められないっていう気持ちはわかるんですけど…やっぱりそれはやってはいけないことだと思います。
事前に駐車場の場所を調べておく、混雑を避けるような時間帯を選ぶなどの工夫も、登山マナーのひとつです。
とはいえ、「何時ごろに満車になるのか」は実際に行ってみないとわからないこともありますよね。
そんなときは、あらかじめ「もし満車だったら…」というときの別の駐車場候補や、少し離れた場所に停めて歩くルートを調べておくと安心です。
こうしたちょっとした準備が、焦らずに落ち着いて行動できるポイントになりますし、結果的に地元の方や他の登山者への思いやりにもつながります。
山頂での火の使用は基本NG!事故につながる危険も
最近はアウトドアブームで、山頂でバーナーを使って調理する人も増えていますが…
火を使ってはいけないルールが明記されていない場所でも、「使わない方がいい」と思います。
迷惑というより、事故につながってしまうことの方が心配です。
火気厳禁の場所も多く、乾燥期や強風時には山火事の原因になることも。
山では基本的に「火を使わない」がベストです。
おわりに:山は“迷惑をかけないか”より、“楽しんでいい場所”

基本的に、山で出会う人って本当にいい人ばかりなんですよね。
最初は「迷惑にならないかな…」って不安になる気持ちもわかりますが、最低限のマナーを守っていれば、まったく心配いらないと思います。
自分のペースで、自然の中の時間を思いきり楽しんでほしいなと思います。
登山の魅力は、自然とのふれあいはもちろん、「人とのやさしい距離感」にもあるのかもしれません。
どうぞ、自信を持って、最初の一歩を踏み出してください。
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